ノブを作ってみた

自分の指に合う良いノブが見つからない!と文句を言う時代は終わったかもしれません。
 
 
 
こんなのも作ってみました。
 
ボリューム・ノブと、フェーダー・ノブです。今回はアクリル樹脂とアクリル高精細の2種類で
オーダーしています。ちなみに、白っぽい半透明なボリューム・ノブと、フェーダー・ノブの先
端部分が丸くなっているものがアクリル高精細、赤いフェーダー・ノブが通常のアクリル樹脂
です。
 
ボリューム・ノブはこの記事にも書いたようにDシャフト用では無く、秋月や千石など電子部品
屋さんで入手しやすいギザギザシャフト(正式には18山セレーション軸)用のもので、ノブの
内側が、この軸の形状にフィットするように設計しました。今まで作ったものの中では一番、
精度要求が高いかな?と思ってアクリル高精細にしましたが、このくらいの形状であれば、
通常のアクリル樹脂とアクリル高精細で、造形物の出来栄えにはほとんど差が生じないと
思います。
 
さすがにこれは上手く差し込めるか不安だったのですが、冒頭の写真のように見事にジャス
トフィットしてくれました。自分、グッジョブ。
 
フェーダー・ノブはこの記事に書いたように、Infinium TechnologiesのInfinium Faderや、
VestaxのCF-X2などのシャフト形状に合わせて設計しました。ちなみに、赤いノブはVestax
のスピード・ノブの寸法を測って作り、もう一つの白っぽい半透明のノブはPro X Fadeのノブ
の寸法を測って作りました。
 
 
 
どちらもシャフトが刺さる部分の形状はVestaxのノブを参考にさせてもらい、十字に溝を掘った
ような形状にしました。フェーダーのシャフトに差し込んだときに上手い具合にフィットして、
スカスカですぐに外れてしまうという事もありません。
 
アクリル表面の触ったときの質感ですが、ツルツルとザラザラの中間といった感触です。
ボリューム・ノブに関しては指触りが少し固い感じがします。慣れてしまえば、あまり気に
ならないレベルだと思います。
 
次に、フェーダー・ノブですが、特にDJの中でもスクラッチDJやターンテーブリストにとってはこの
質感が重要で、そういう点からも3Dプリンタに興味をもっている方もいるかと思います。
 
私自身も下手ながらスクラッチをやり、PICratchBOXを開発した身ですが、このアクリルの質感
はスクラッチに向いていると思います。DJTTが作ったノブは中心部分がプラスチックで、外側の
指で触る部分が「なぜか」ゴム素材になっています。実はこれがスクラッチをやるDJにとっては
致命的で素早くフェーダーをはじこうとしたときにゴムが滑り止めのように指の動きを止めてしまい
全くと言って良いほどスクラッチ出来ません。
 
逆にDMMの3Dプリンタで造形したノブは、先ほども書いたようにツルツルとザラザラの中間で
指離れがとても良いです。通常のノブは表面がツルツルですが、これだと使っているうちに掃除を
怠ると手垢や汗でヌメッとした感触になり変に滑ってしまう事があります。この点が絶妙に解消され
ており、ずっとフェーダーを触っていたくなります。
 
DMMの3Dプリンティング・サービスを利用してノブを作ってみた感想としては、「音はこっちのメーカー
の方が良いけど、ノブが・・・」という場合に、右手にマウス、左手にノギス、心に気合い、で何とか
できる時代が幕を開けたように思いました。
 
というわけで、スマホやタブレットで鈍った指先の間隔を再び研ぎ澄ましましょう!
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  1. […] 数量を変えると単純にその個数倍の価格になってしまいます。例えば、 昨日の記事で作ったボリューム・ノブですが、アクリルで1個作るのに2,320円 […]

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